モグラは何を食べると思いますか? 「ミミズかな。それとも、植物の根とか農作物?」というイメージを持つ人も多いでしょう。
一日のほとんどを地中で過ごしているモグラですから、エサを食べる姿を見る機会もないですよね。
実際はどのような餌を食べるのでしょうか。
モグラの食生活と、またそのモグラをエサとして狙う天敵の存在についても、明らかにしていきます。
モグラは何を食べるの?モグラの食べ物と餌の量は?
畑を荒らして農作物を掘り返してしまうモグラは、雑食かと思いきや、完全なる肉食動物。
主にミミズや、トンネルに落ちている昆虫とその幼虫が主食です。
餌の量は、ミミズで換算すると約60匹。モグラの体重の半分以上の重さの餌を、一日三回の食事で食べるといわれています。
ずいぶんな大食漢ですが、モグラにとってトンネルを掘って生活するのはかなりの重労働なため、これだけの量の餌を食べなければいけないのです。
しかも、胃の中に10〜12時間、餌が入らないと、飢えて死んでしまうことがわかっています。
これだけの量の餌がいつも手に入るわけではないので、モグラのトンネルの中には、ミミズを捕まえて保存しておくための部屋があります。
ミミズもそのまま置いているだけでは逃げ出してしまいます。そこで、モグラはミミズの体を爪や牙で傷つけて、麻酔作用のある唾液をつけることで保管しているのです。
モグラの天敵ってなに?
普段は地中で過ごしているモグラが、天敵に襲われるようなイメージは持ちにくいですが、ちょっと地上に姿を現わせば、いろいろな天敵がモグラを待ち構えているのです。
例えばヘビやネコ、イタチ、キツネ、猪などの動物があげられます。
これらの動物は、モグラが地上に出てきたときだけではなく、トンネルに侵入したり、地面を掘り返したりしてモグラを襲うこともあるようです。
また、動物たちだけではなく、カラスやフクロウ、ワシ、鷹などの猛禽類も、モグラを上空から狙っています。
音や匂いの変化に敏感なモグラですが、このような天敵から身を隠すためでもあるのかもしれませんね。
モグラは人になつく?
ビロードのようなツヤツヤの毛並みと、小さな鼻先をヒクヒクさせたモグラがなついてきたらかわいいですよね。
ですが、モグラが人になつくのは難しいと言えます。
モグラは基本的に、一つのトンネルになわばりを作り、単独で生活する動物です。
トンネルに侵入してきた、他のモグラや動物を、攻撃して追い出そうとするほど意外と獰猛です。
嗅覚が発達していることもあり、人間の匂いがすると警戒して近寄らなかったりもします。
常に地中でトンネル生活をしているモグラは、環境の変化にも敏感で、体が常に土壁など何かに触れている状態でないと安心することができず、非常に神経質です。
このような性質から、人間になつくのは期待できないと言えます。
おわりに
今回はなかなか知る機会の少ない、モグラの食生活について迫ってみました。
モグラは肉食で、トンネルに落ちている幼虫や昆虫、ミミズを主食としています。
しかもほぼ一日中、餌を食べていないと死んでしまうので、餌となるミミズの確保までしているとは驚きの食生活です。
ミミズを捕まえているだけで、農作物を食べているわけではないようですね。
意外とモグラには天敵も多く、ヘビ、ネコやキツネ、カラス、ワシなどから狙われています。
周囲の物音や匂いに敏感で、天敵から身を守ろうとしているモグラ。
人間のことも警戒してしまうようで、その姿形のかわいさには似合わず獰猛な性質のため、なつくのは難しそうですね。
参考:モグラのトンネル生活 | モグラの特徴 (xn--z8j5ewa.biz)
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