暖かくなると、ハチが活発に活動を始めます。
大きなハチに出くわして怖いと感じている人も多いと思いますが、あのハチの種類がアシナガバチなのかスズメバチなのか気になりますよね。
今回の記事では、アシナガバチとスズメバチの毒性や痛さの違いや、飛び方や巣の違いについて、じっくり解説していきたいと思います。
アシナガバチとスズメバチの毒性や痛さの違いは?
アシナガバチとスズメバチの毒性を比較してみると、スズメバチの方が危険性は高いです。
スズメバチの方が毒性が強いうえに、攻撃的な性格をしているからです。
スズメバチの毒の成分には、ヒスタミン・セロトニン・ポリアミン・アセチルコリン・カテコールアミンといったアミン類、ハチ毒キニン・マストパラン・白血球遊走ペプチドといった低分子ペプチド類、ホスホリパーゼA・ヒアルロニダーゼ・プロテアーゼといった酵素類が含まれており、非常に多くの種類があります。
セロトニンなど痛みの原因になる成分であり、その含有量が特に多い、チャイロスズメバチは、もっとも痛みが強いと言われています。
しかし、スズメバチよりも安心だと言っても、アシナガバチの毒針についても甘く見てはいけません。
アシナガバチの毒の成分にも、ヒスタミン・セロトニン・ポリアミンといったアミン類、ハチ毒キニン・マストパランといった低分子ペプチド類、ホスホリパーゼA・ヒアルロニダーゼといった酵素類が含まれており、スズメバチの毒針に含まれている成分と共通する成分がかなり多いのです。
アシナガバチの痛みも強烈で、スズメバチに刺されたのと同じくらいかそれ以上に痛いと感じる人もいますので、決して安全ではありません。
アシナガバチはスズメバチと比べると温厚な性格をしていますので、こちらから何か刺激するようなことや巣への攻撃などをしないかぎりは、刺してくることはめったにありませんが、アシナガバチに刺されてもアナフィラキシーショックが起こることはあります。
いざ刺された場合のリスクは決して低くないので、十分に注意を払うようにしましょう。
アシナガバチとスズメバチの飛び方に違いはある?
アシナガバチは、名前の通り、脚が長い蜂ですから細長いボディが特徴的です。
飛ぶときには、長い脚を後ろにだらんとたらしており、優雅にゆっくりと飛びます。
一方のスズメバチは動きがとてもスピーディー。
直線的に飛び、羽音が大きいです。
性格も好戦的なので、近付くと大変危険なのです。
アシナガバチとスズメバチの見分け方と巣の違いも
アシナガバチとスズメバチは、見た目で見分けることは素人には難しいでしょう。
アシナガバチの体長は2センチ~2センチ5ミリほどで細身で長い後ろ脚が特徴です。
スズメバチは3センチ以上であり、日本で最も大きなハチのひとつとなります。
ハチを個体で見分けるのは難しいですが、巣の形はまったく違います。
アシナガバチの巣はシャワーヘッドのような形をしており、巣穴が露出しています。
一方、スズメバチの巣は、丸くてマーブル模様が入っているのが特徴です。
アシナガバチの巣 ↓
スズメバチの巣 ↓
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まとめ
アシナガバチとスズメバチの毒性や痛さの違いと、飛び方や巣の違いについて解説しました。
アシナガバチは、スズメバチよりは毒性が弱く性格も穏やかですが、いざ刺されたとしたら、スズメバチとほぼ同等のリスクを負うと考えていてください。
飛び方にも性格は出ており、アシナガバチはゆっくり、スズメバチはスピーディーです。
飛んでいるハチの姿から見分けるのは難しいですが、巣の形には、それぞれ特徴がありますので、近くに巣がある場合は、巣を見れば識別することができます。
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